(2011年7月)
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実例から学ぶ 土地評価プロの技
先生方は この土地をどのように評価しますか? |
笹岡 宏保 氏 |
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上記土地は全体が市街化区域内と市街化調整区域の両区域にまたがって存する山林 |
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市街化調整区域内に存する部分は純山林または中間山林として倍率方式を適用して評価するものと理解しており、評価に必要な資料としては下記のものを入手している。 |
1) |
市街化調整区域内に存する部分に対応する山林の固定資産税評価額…493,000円 |
2) |
評価倍率表で確認した適用すべき評価倍率
・道路沿いの場合………148倍(中間山林に該当)
・道路沿い以外の場合…6倍(純山林に該当) |
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当該山林が道路沿いに存するか、しないかで評価計算の差異は約7,000万円にも及ぶ。 |
1) |
道路沿いに存すると解釈した場合
493,000円×148倍=72,964,000円 |
2) |
道路沿い以外に存する場合
493,000円 ×6倍=2,958,000円 |
今回は全3巻で、笹岡先生に土地評価をテーマにご講演いただきました。
間口距離や奥行距離の算定方法といった基本的事項から、最近多くなってきている開発困難な市街地山林に対する評価対応といった最新の実務対応までお話しいただきました。
今回も事例を取り上げてお話しいただいていますが、事例解説だけでは終わらないのが笹岡先生。さらにそこから探求して、「では実務ではどうしたらいいのか」、「どう対応すべきなのか」まで徹底解説しています。今回もさすが土地評価のプロ笹岡先生と、言いたくなる内容です。
「基本的なところをしっかり把握しておかないと、小さなミスが最終的には大きな評価額の差をもたらすことになります。土地評価の怖いところですね」とも収録時におっしゃっていました。
ちなみに上記の評価については第2巻で解説いただいております。
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