お客様と接していると、「うちの業界で労働分配率って何%くらいなの?」と聞かれます。同じような質問を受けたことはありませんか? その際、インターネットで検索すると出てくる、業種・業界ごとの労働分配率を参照し、「お客様の業界ですと、○○%くらいですね。」などとお答えしていないでしょうか? 実はこれ、正しくありません。 では、どのように答えるのが正しいのか。 それは、「損益分岐点比率80%時の労働分配率」と答えていただくのが正解です。 なぜなら、業界平均・業種平均はあくまで平均であって、その会社の参考になるとは限らないからです。会社によって、同じものを売っているように見えても、ビジネスモデルは全然違います。 いい例が、「高級レストラン」と「俺のフレンチ・イタリアン」。 同じ飲食店ですが、「高級レストラン」は原価率20%。一方、「俺のフレンチ・イタリアン」は55%と言われています。 これだけ見ても、業界平均を参考にしてはいけないことは理解していただけると思います。 適切に固定費と経常利益へ配分されている損益分岐点比率80%時の経費配分が、その会社にとっての理想ということになるのです。 |