古田土式月次決算活用講座
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第24回 古田土式月次決算書
「この2社は何が違うのか?」

 業種も社歴も同じ、2つの会社がありました。しかし、働く社員の表情は、2社では全く違っていました。

 A社の社員は、いつも明るく楽しそう。社員同士も仲がよさそうです。

 一方、B社の社員は、いつも斜に構えてあまり楽しそうではありません。社員同士も仲が悪いわけではありませんが、会社や社長の愚痴で盛り上がって。。。

 当然、この社風は2社の業績にも影響しており、A社の業績は、好調で利益もでているのですが、B社は借入返済額を賄うので精一杯といった状況です。

 この2社の状況を分けたのは、一体何でしょうか。

 両社の社長とも大変社員想いで、社員の生活を少しでも豊かにしたいと思っているのに、これだけの差が出てしまっているのです。

 よくよく調査をしてみると、A社では、「あるもの」を運用しているということが分かりました。

 その「あるもの」を運用していることで、社員が会社に夢をもち、同じ未来に向かって全社一丸体制の経営ができるようになったそうです。

 その「あるもの」は、『経営計画書』です。

 社長にどんなに良い想いがあっても、社員に伝わらなければ、社員は、同じ未来を向いて仕事をしてくれません。

 経営計画書は、いわば、社長の想いを書き記したものです。

「わが社のビジョンは○○です。」
「一生、社員の皆様を守る会社にします。」
「わが社の強みは□□です。」

 普段口頭でしか伝えられていない想いが、いつも手元で読むことができる。これを元に、方針共有の勉強会を行ったり、朝礼を通して価値観の共有が図られていく。

 その想いに共感した社員が残って働いてくれるので、皆、楽しく、やりがいを持って働いていたのです。

 先日、弊社で経営計画書を作成し、運用している会社の黒字割合を調査しました。結果は、なんと、80%を超えていました。(国税庁の調査では、黒字割合は、27.6%)

 ここから、数字だけでなく、経営計画書の作成支援もできるようになると、会計事務所としての強みとなり、「その会計事務所と付き合うと黒字になれる」という、良い評判が生まれるかもしれません。