健全な会社とは、どのような会社をいうのでしょうか。健全な会社が「会社作り」の目標とされるのは何故でしょうか。健全な会社といえるためには、どのような指標を考えるべきでしょうか。人間の体でいえば、健康体、健康な体作りに相当するものです。病気になりにくい健康体は、人間の活動の基本といえます。人間作りの始めに体力作りがあり、体力作りの基本が健康体作りにあるように、会社作りの基本が健全性にあります。
この健全性は、会社にとっての打たれ強さであり、常に何らかのリスクを覚悟しなければリターンを得ることはできません。よく言われる、「ハイリスク・ハイリターン」「ローリスク・ローリターン」の原則です。
このうち、リスクについては、かなり深く、確実に予測することは、リターンに関する不確実性にくらべて、容易といわれています。このことは、会計上の原則としての保守主義(予想の収益は計上せず、予想の費用は見込んでおけ)や、「取らぬ狸の皮算用」といった諺にもでてきます。
会社の発展の基礎に、このような「倒産しない会社」「倒産しにくい会社」が会社作りの基本にあります。その意味で、健全な会社とは、まず「倒産しない会社」「倒産しにくい会社」というイメージを持つことが重要です。この健全性の指標としては、(1)自己資本比率 (2)固定比率 (3)固定長期適合率 (4)流動比率 (5)当座比率 の5つが考えられます。
ここでは、(1)自己資本比率 (2)固定比率
(3)固定長期適合率 (4)流動比率
(5)当座比率 をみていきます。 |