経営者にとって「決算書」の見方のポイントを更に分り易く、解説していきます。 是非、この機会に「決算書」が経営者にとって身近なものにしていただきたいと思います。 前回、“経営体力を10段階で評価する”ということで、説明しました。 経営体力がわかったら、次に自社の「攻め」と「守り」を評価します。 会社経営は戦いです。会社は順調な発展時もあれば、停滞する時、更には経営危機を乗り切るための変革時など、これらの循環の中で活動を続けています。戦いに勝利するには、「攻撃力」「守備力」ともに必要不可欠であり、6要素診断結果から、自社の「攻撃力」「守備力」もつかむことができます。 6要素とは、 【収益性】 ・・・ 経営活動で本当に儲かっているか 【生産性】 ・・・ 能率よく成果が上がっているか 【資金性】 ・・・ 投資資本の回収は効率よく行われているか 【安定性】 ・・・ バランスよく経営がなされているか 【健全性】 ・・・ 資金の調達・運用形態は良好か 【成長性】 ・・・ 業績は順調に伸びているか ここでは、少し視点を変えて、自社の「攻め」と「守り」を評価します。 会社にとって、攻める力は「収益力」守る力は「資金力」と言い換えることができます。 では「攻め」と「守り」を評価してみましょう。 「攻め」は、6つの要素のうちの【収益性】、【生産性】、【成長性】で評価します。 「攻め」といっても、6要素にはそれぞれウエイトがありますので、 (1) 収益性 ・・・ 40% (2) 生産性 ・・・ 40% (3) 成長性 ・・・ 20% の合計100%のウエイトで計算します。 (1)、(2)、(3)のウエイトの合計が「攻め」の点数です。 同じように「守り」は、 (4) 安定性 ・・・ 50% (5) 健全性 ・・・ 30% (6) 資金性 ・・・ 20% のウエイトで計算をします。 (4)、(5)、(6)のウエイトの合計が「守り」の点数です。 この「攻め」と「守り」の点数づけが終了したら、攻めと守りのマトリックスに自社の位置をポイントしてみます。
これで、現在の経営課題が浮かびあがってくるはずです。 あなたの会社はどうでしょうか?この機会に決算診断をやってみてはいかがでしょうか?
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