以前、銀行は会社の信用格付けをするために「定量分析」と「定性分析」の両方の側面から総合的に判断すると説明をさせていただ きました。 定量分析は決算書による財務分析で、決算書の数字を基に経営分析指標により企業の財務力を評価して点数をつけるものです。銀行が会社を格付けする70%がこの定量分析により評価しています。残りの30%の評価が定性分析によってなされます。 今回はこの定性分析、特に中小企業にとっての内容について説明をさせていただきます。 定性分析とは、画一的な数字や点数と基にした客観的な評価ができない会社の適応力や経営力の分析のことを言います。具体的には以下に掲載する項目で評価をします。 1.外部環境
2.内部環境
3.経営力
上記の1〜3が定性分析の項目です。そして中小企業特有の分析がもうひとつあります。 それは特性分析です。 銀行は 中小企業等については、会社の財務状況のみならず、会社の持っている技術力、販売力や成長性、代表者等の役員に対する報酬の支払状況。代表者等の収入状況や資産内容、保証状況と保証能力等を総合的に勘案して、会社の経営実態を踏まえて判断しています。 つまり、中小企業等は法人と個人(代表者)とは一体性であるとの特性を踏まえて大企業とは一部違った分析をしています。ですから、中小企業経営者はこの特性を銀行に分かるように説明できるかどうかによって格付けに大きな影響を与えます。 そのためにも、中小企業経営者は会社の状態は決算診断のより把握し、ご自分の経営力はマネージメント・パワーによって常に確認できるようにしていくことが必要です。
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