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IFRS適用検討実施会社は213社

(16/04/20)

 東京証券取引所は4月13日、「会計基準の選択に関する基本的な考え方」の開示内容の分析結果を公表した。これは2014年11月に決算短信の作成要領が改定され、年度の決算短信で新たに記載が求められるようになった「会計基準の選択に関する基本的な考え方」について、上場各社の記載状況を集計・分析したもの。

 これによると、分析対象会社(3,194社)のうち、IFRSの適用についてのスタンスを示している会社は次のとおり。

IFRS適用済会社 74社  2016年3月31日までに、IFRSにより連結財務諸表又は四半期連結財務諸表を提出済の会社
IFRS適用決定会社 32社  2016年3月31日までに、業務執行を決定する機関が、IFRSの適用を決定して開示した会社
IFRS適用予定会社 22社  業務執行を決定する機関が、IFRSの適用を決定していないが、「基本的な考え方」において、IFRSの適用を予定している旨を記載した会社
IFRS適用に関する
検討を実施している
会社
213社  「会計基準の選択に関する基本的な考え方」でIFRSの適用に関する検討を実施している旨を記載した会社

 IFRS適用済会社とIFRS適用決定会社を足すと100社を超えている。注目すべきは、その他にもIFRS適用予定会社が32社、IFRS適用に関する検討を実施している会社が213社に上るという点だ。「IFRS適用に関する検討を実施している会社」には将来のIFRS適用の可能性のみに言及している会社は含まれていないことから、「IFRS適用に関する検討を実施している会社」は実際にはもっと多いものと思われる。これらの会社でIFRS適用が進めば、トップ企業に偏っているIFRS採用会社のすそ野が広がり、上場会社ひいては上場準備会社におけるIFRSの採用が加速度的に進む可能性がある。