会社を良くする「経営の教科書」
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第20回 会社の資金の「4つの種類」(2)


 会社にある現金・預金には「4つの種類」と「2つの質」が存在する。それを把握しておかなければ、経営判断を誤りかねない。今回は二つ目の種類について確認する。

 第二の種類は「長期調達と長期投資の差額資金」。原則返済不要の資本金や、金融機関からの長期借入金。これが「調達」。会社はこうして調達した資金で、建物や機械装置、車両といった長期間経営に貢献する設備を購入している。これが「運用」。

 「調達したお金」と「運用しているお金」の差額がプラスなら調達過多。この場合、無駄な金利を払っているかもしれないから要注意! マイナスなら調達不足となるが、第一の資金がプラスで、その範囲内のマイナスなら問題はない。何故なら、過去儲けてきたお金の範囲内の身の丈に合った設備投資だからだ。計算のプロセスは以下の通り。無借金なら当然マイナスになるので、マイナスだから悪いと判断するものではない。


 今、我社には「長期調達と長期投資の差額資金」がいくらあるかを早速確認しよう。分からなければ航海士である会計事務所に訪ねてみよう。