会社を良くする「経営の教科書」
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第 8回 『持久力』は会社の歴史であり、会社の未来の可能性!


 前回、『攻撃力』と『守備力』はバランスが大切である事を確認した。今回は3つ目の視点『持久力』について紹介する。何を隠そう、3つの視点で最も大事な指標がこの持久力。例えば、一人のボクサーをイメージして欲しい。このボクサーは恐ろしくパンチが有る。そして、ガードも異様に固い。でも1ランド戦うだけの体力がない…。このボクサーがチャンピンになることは一生涯ないだろう…。

 経営も同じ。稼ぐ力がいくらあっても、風評被害の為に明日の売上げがゼロかもしれない。いくら回収効率がよくても、明日取引先が倒産するかもしれない。こちらの意に反し常に不測の事態は起きてしまう。

 それだけでなく、体力が有れば厳しい練習に耐えて、更なる力を手に入れる事ができるように、財務的な持久力が有れば新商品の開発や、試験研究に予算を割く事が可能となる。つまり、持久力は会社の未来を切り開く原資なのだ。同時に、持久力は一朝一夕では身に付かない。過去からの蓄積の結果なのだ。その意味において、持久力は会社の歴史であると言える。

 現在の我社の持久力はどの程度なのか?何ラウンド戦う力を持っているのかを確認しよう。我社の持久力がわからなかったら、航海士である会計事務所に尋ねてみるといい。