コンサルティング情報

第15回 営業しないで顧問先が増える仕組

 今回は、「日本の中小企業を元気にするためには、会計事務所・税理士事務所が元気にならなければならない」という信念のもと、日々のコンサルティングを行なっている、竹内実門が担当させていただきます。

 「第13回 会計事務所の増客」でお話しした会計事務所の増客手法「営業しないで顧問先が増える仕組」について考えていきたいと思います。

 「営業しないで顧問先が増える仕組」・・・実は第13回で、優秀だと思われる税理士の先生から何件かクレームが入りました。

 その内容は...

 「営業しないで顧問先が増えるわけないだろ!」
 「だいたい、会計事務所の顧問先を増やすなんて、そう簡単なものじゃないんだ!」
 「もう二度とこんなもの送ってくるな!」

 こんな感じです。

 その瞬間、私はこう思いました。「よし、これはいける!」

 実は、「第13回の内容は、あるセミナーの集客のためにつくった小冊子DMの一部を修正したものだったのです。その結果は、なんと約90名の集客(東京、大阪2会場)でした。レスポンス率は5%です。

 ダイレクトメールで集客を行なった経験のある方はご理解いただけると思いますが、「5%」は結構驚異的な数字です。船井総研の年間700近いセミナーの中でも、トップ10には入るのではないでしょうか?

 別に私は自分の功績を自慢したいわけではありません。船井総研と同じように、会計事務所にとってもこのアプローチが有効であるということをお伝えしたいのです。

 このセミナーに来ていただいたお客様のうち、8%の方が私どもの会計事務所経営研究会に入っていただきました。その経営研究会で毎月顔を合わせ、お互いに会計事務所の経営について勉強しています。

 その中から、個別に経営支援のお仕事をさせていただくケースが増えているのです(何を隠そう、私の個別コンサルティング先の80%はその経営研究会の会員さんです)。この流れこそ、会計事務所にとって有効なのです。

 今回のテーマに戻りましょう。

 「営業しないで顧問先を増やす仕組」です。

 ダイレクトメールでセミナーの集客を図る → セミナーを行なう → セミナー参加者の中から毎月もしくは2ヶ月に一度集まる定期的な勉強会に入会してもらう → その中で、お互いのことを深く理解していく→顧問契約につながる

 いかがでしょうか?

 今のプロセスの中で、「営業」は何もしていません。また、「お願い」もしていません。

 セミナーでは、自分たちの持っているノウハウを提供し、毎月の勉強会ではお互いの情報交換を通じてお互いのことを深く知っていく・・・その結果が顧問契約につながるのです。

 まずは、この流れを作ることが、「仕組で顧問先を増やす」ために必要なのです。積極的な会計事務所ほど、ダイレクトメールを送り、「成果が出ない」と悩みます。ダイレクトメールを見ただけで、お客様は「ここに顧問をお願いしよう!」とは思いません。

 自動車を買うときもそうでしょう。まずチラシを見て、お店に行く。そして、試乗をしたり営業マンの話を聞いたり、店の雰囲気をみたり・・・、そこで、「ここなら大丈夫」と感じてはじめて、契約書に判を押すのです。

 会計事務所でも同じです。年間50〜100万円を払って、「会計顧問」を購入するのに、一枚のダイレクトメールでは決断できません。その事務所のことを良く知ってからでないと・・・

 それができる環境をつくることが必要なのです。ダイレクトメール → セミナー → 定期勉強会(会員組織) → 顧問契約まずは、点を線でつなげ面に広げていきましょう!

 次回は、セミナーの開催のポイントについてお話していきます。