受取配当の益金不算入制度の見直しは、連結納税制度導入に伴う税収不足を補う財源措置として浮上してきたものです。
受取配当の益金不算入額を計算する過程で、総資産按分法により控除される負債利子の算定では支払利子から特定利子を除外していましたが、改正では特定利子を除外できなくなり、したがって結果的には受取配当の益金不算入額が減少します。
さらには特定株式等以外の株式の受取配当金については、現行の益金不算入割合80%が50%に引き下げられ、厳しい状況を映し出しています。
なお、中小法人や協同組合等に関しては経過措置が施されています。
(1) 特定利子に係る措置を廃止
受取配当金は営業外収益として決算上は法人の利益を構成しますが、法人税法の考え方からすれば、配当は支払った法人側では課税済の所得から支払ったものであり、受け取った側でさらにこの配当に対して課税するとなると二重課税になります。したがって二重課税を排除する制度として受取配当等の益金不算入制度が設けられています。
〈受取配当等の益金不算入の対象となる金額の計算〉

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配当を受け取る内国法人が他の内国法人の発行済株式総数(出資金額)の25%以上を、配当等の支払義務が確定する日(控除される負債利子の計算にあたっては、その事業年度終了の日)以前6か月以上引き続き保有している場合の株式等です。 |
■控除される負債利子の計算
借入れ等を行い株式等を購入した場合、受取配当が益金不算入、それに係る支払利子が損金算入では理論的にも整合性がありません、そこで受取配当の額から、その株式等を購入するための借入金に相当する支払利子を益金不算入額から控除することになります。
この負債利子の控除方法には総資産按分法と簡便的方法とがあります。
〈総資産按分法〉
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〈簡便法〉……基準年度の負債利子の控除割合により計算しますが、詳細は省略します。
改正案では、受取配当の益金不算入制度で、総資産按分法の算定で支払利子から金融機関以外の一般法人が株式等の取得以外で支払う特定利子を控除している現行法が改められ、控除できないことになります。つまり、受取配当の益金不算入額から差し引く負債利子の額が増加し、その分、益金不算入額が減少するということになります。
(2) 益金不算入割合の引下げ

特定株式等以外の株式については、現行の80%から益金不算入割合が50%に引き下げられます。なお、特定株式等の100%はそのまま存続します。
経過措置
| イ. |
受取配当の益金不算入割合の引下げについて、中小法人及び協同組合に対し、平成14年度は70%、平成15年度は60%、それ以後は大法人と同じ50%とします。 |
| ロ. |
保険業法に基づく損害保険会社の積立勘定(その運用財産が株式等でないものに限ります。)から支払われる利子について、2年間の経過措置として負債利子控除の対象から除外します。 |
| ハ. |
金融機関の早期健全化のための緊急措置に関する法律に基づき公的資金を受け入れた経営健全化計画を提出する銀行持株会社の劣後特約付社債又は劣後特約付ローンに係る利子は、2年間の時限的な措置として負債利子控除の対象から除外します。 |
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