昨年、我が国は、戦後はじめて総人口が減少し、合計特殊出生率も過去最低(1.25)を記録しました。この急速な人口減少は、国民経済や社会の存立基盤に関わる問題です。このため、仕事と育児の両立支援に対する企業の取組みを後押しするため、事業所内託児施設に係る割増償却制度が創設されます。
つまり、青色申告書を提出する法人で、次世代育成支援対策推進法の規定に基づき同法に規定する一般事業主行動計画(託児施設の設置及び運営に関する事項が定められているものに限ります。)を厚生労働大臣に届け出ていること等一定の要件を満たすものが、その事業年度終了の日において当該一般事業主行動計画に従って、一定の基準を満たす事業所内託児施設の設置及び運営を行っていることにつき証明がされた場合には、平成19年4月1日から平成21年3月31日までの間に当該一般事業主行動計画に従って新設をした事業所内託児施設及びこれと同時に設置する一定の器具備品については、5年間普通償却限度額の20%(次世代育成支援対策推進法の中小事業主については、5年間普通償却限度額の30%)の割増償却ができることとされます。
【事業所内託児施設関連資産に係る割増償却制度】
事業所内託児施設及び
これと同時に設置する
一定の器具備品 |
× |
5年間
大 企 業 20%
中小企業 30% |
【適用対象となる設備】
建物 |
託児施設、床緩衝材等 |
建物附属設備 |
託児施設に附属する電気設備、排水衛生設備、空調換気設備、防災設備等 |
器具及び備品 |
防犯用の器具及び備品、遊具、家具 |
【適用対象企業の要件】
大企業
(従業員301人以上) |
[1] |
次世代育成支援対策推進法に規定する一般事業主行動計画を策定していること |
[2] |
同計画に事業所内託児施設の設置及び運営に関する取組方針を明記していること |
[3] |
同計画を厚生労働大臣に対し届け出し、かつ、公表すること |
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中小企業
(従業員300人以下) |
[1] |
次世代育成支援対策推進法に規定する一般事業主行動計画を策定していること |
[2] |
同計画に事業所内託児施設の設置及び運営を明記していること |
[3] |
同計画を厚生労働大臣に対し届け出ること |
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【適用対象となる事業所内託児施設の要件】
大企業 |
定員10名以上 |
子どもの半数以上が、託児施設設置企業の従業員の子であること |
中小企業 |
定員6名以上 |
※ |
以下の施設利用条件が除外されています。(雇用特別会計による補助金制度では必須条件) |
・託児施設の利用者の年齢制限(6歳まで)に関する要件
・託児施設の料金制限及び利用時間設定に関する要件
【適用施設設置場所の要件】
事業所の敷地内・事業所の近接地 |
労働者の通勤経路・労働者の居住地の近接地 |
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事業所内託児施設の設置に係る費用 新規設置費:約5,000万円(20人規模)
(第一生命経済研究所調査による) |
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事業所内託児施設の設備投資負担が軽減されます。 |
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