目次 III-7


7 修正申告に応じない場合

 修正申告は、あくまでも納税者が修正事項を認め、自ら提出する申告書です。したがって、税務署の指摘事項に対して不服がある場合には、修正申告に応じないこともできます。

 この場合は、税務署が更正又は決定の処分を行い、強制的に課税を行います。これに対して不服がある場合には異議申立て等を行うことができます。


(1) 異議申立て・審査請求

 税務署等の行った更正や決定、滞納処分などについて不服があるときは、これらの処分を行った税務署長等に対して不服を申し立てることができます。これを「異議申立て」といいます。異議申立ては、処分の通知を受けた日から2か月以内に異議申立書を提出することにより行います。

 異議申立書を受理した税務署長等は、その処分が正しかったかどうかを調査しその結果を異議決定書謄本で納税者に通知します。

 この異議申立てに対する税務署長等の判断になお不服がある場合には、さらに国税不服審判所長に不服を申し立てることができます。これを「審査請求」といいます。

 審査請求は、異議決定書謄本の送達を受けた日から1か月以内に審査請求書を提出することにより行います。審査請求書を受理した国税不服審判所長は、その処分が正しかったかどうかを調査・審理し、その結果を裁決書謄本で納税者に通知します。

 なお、異議申立てや審査請求には、税理士等に対する報酬等以外の費用はいっさいかかりません。


(2) 訴 訟

 異議申立てや審査請求といった不服申立てに対する裁決に不服がある場合や国税不服審判所長に対して審査請求を行ったにもかかわらず、3か月を経過しても裁決がなされない場合には、納税者は地方裁判所に対して訴訟を起こすことができます。

 ただし、訴えの期限は、裁決書謄本の送達を受けた日から3か月以内です。

 

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