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加算割増賃金の中小企業への適用猶予

 平成22年4月1日から施行される、1か月60時間を超える時間外労働に対する5割増の割増賃金の支払については、中小企業に対しては当分の間猶予されます。理由はいうまでもなく、中小企業への激変緩和措置です。

 改正法附則第138条では次のように規定しています。

中小事業主(その資本金の額又は出資の総額が3億円(小売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については5,000万円、卸売業を主たる事業とする事業主については1億円)以下である事業主及びその常時使用する労働者の数が300人(小売業を主たる事業とする事業主については50人、卸売業又はサービス業を主たる事業とする事業主については100人)以下である事業主をいう。)の事業については、当分の間、第37条第1項ただし書の規定は、適用しない。

 さらに附則において、「改正法を施行してから3年後、労働基準法の施行状況や時間外労働の動向等を観案して検討し、その上で必要な措置を講ずる」としています。つまり、当面3年間は適用が猶予され、その後は諸情勢を検討の上適用の可否を決めるというものです。

 この附則の解釈について、重要なことは猶予の適用対象です。上記の条文では、中小企業基本法に基づく「事業主」とされ、経営主体そのものをいい、法人であれば法人そのものをもって適用対象としています。労働基準法各条では義務主体が「使用者」とされ、法の適用単位を事業場単位(場所ごと)としていますが、加算割増金に関する適用除外の対象は「事業場」ではなく「事業主」であり、「企業(法人)」単位をもって定められています。

 次に、猶予される中小企業については、

(1) 資本金の額又は出資の総額が
  小 売 業 5,000万円以下
  サービス業 5,000万円以下
  卸 売 業 1億円以下
  上記以外 3億円以下
 
 又は
 
(2) 常時使用する労働者数が
  小 売 業 50人以下
  サービス業 100人以下
  卸 売 業 100人以下
  上記以外 300人以下

とされています。企業として(1)、(2)のどちらかに該当すれば適用が猶予されます。

 

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