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労働基準法上の「割増賃金」とは
時間外労働・休日労働・深夜労働

 労働基準法では、その第32条、第32条の2から第32条の5まで、及び第40条で労働時間についての規定を設けており、また、第35条で週休制を規定しています。この規定の原則の維持を図るとともに、過重な労働に対する労働者への補償を行おうとして割増賃金の制度が生まれたのです。すなわち、いわゆる時間外労働と休日労働に対する割増賃金は、労働時間制又は週休制の原則を確保するための1つの支柱です。なお、法定休日労働の割増賃金については、平成6年4月の法改正により、従前の25%以上から35%以上へ改正されました。また、平成22年4月1日からはなかなか減らない過重労働への追加対策として、月間60時間を超えた場合の時間外労働の割増賃金率がそれまでの25%から50%に引き上げられました(ただし、当面、中小企業には適用が猶予されます)。

 一方、労働時間の位置が深夜という、身心に負担が大きいと考えられる(労働の質)深夜労働に対しても割増賃金が支給されることが規定されています。

 時間外労働等に対して割増賃金を支払う制度は、本法施行前においても一般民間事業では事実上行われていたようです。しかし、本法の前身ともいうべき工場法等にはこれに関する規定はありませんでした。したがって、割増賃金の支払を強制する法律としては、わが国では本法が最初のものです。

 割増賃金の計算に当たって基礎となる賃金としては、いわゆる基本給だけに限定すれば、その計算はきわめて簡単となりますが、賃金の現状をみますと複雑な体系が多く、賃金総額の中に占める基本給の割合が著しく低率な場合があるばかりでなく、各事業場によってその割合が異なりますので、労働基準法では結局、家族手当、通勤手当等労働とは直接関係のない個人的事情に基づいて支払われる賃金を除いた通常の賃金を基礎とすることになっています。

 

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