Q 9

Question
 
 資本割の課税標準となる資本積立金額と会計上の資本剰余金との差異について教えて下さい。
 


Answer

 
 資本割の課税標準である資本等の金額とは、各事業年度終了の日における資本の金額または出資金額と法人税法第2条第十七号に規定する資本積立金額または同条第十七号の三に規定する連結個別資本積立金額との合計額です。なお、清算中の法人については、当該合計額はないものとみなします(地方税法第72条の21(1)・地方税法の施行に関する取扱いについて4の6の1)。

 法人事業税の資本割の課税標準の一部である資本積立金額は、法人税上の資本積立金額であり、会計上の資本剰余金とイコールではありません。

 自己資本のうち資本金以外のものを剰余金といいますが、会計上の資本剰余金は株主の払い込んだ資本金と同様の元本としての性格を持つ剰余金です。資本準備金は商法で限定的に規定された資本剰余金で、法定準備金として取り崩し目的が制限されます。株式払込剰余金、合併差益などがあります。それ以外はその他の資本剰余金と区分され、減資差益、自己株式処分差益などがあります。

 法人税上の資本積立金額については、法人税法第2条第十七号に列挙されており、詳しくは書籍を参照して下さい。

 自己株式の売却益についても、企業会計上、従来は自己株式の売却益は損益計算書に計上されていましたが、平成13年度から自己株式の取得を資本取引とみて資本の部の控除項目とされたため、自己株式の売却益についても平成14年度から資本の部の「その他の資本剰余金」として計上されることとなりました。税法も会計との整合性から平成14年度の税法改正により、自己株式の売却益は資本積立金額とする規定が新設されました。

 配当可能利益や利益準備金の資本金への組入れをしても、税務上は資本等の金額に増減が生じないことを定めています。したがって会計上は、当期未処分利益もしくは利益準備金から資本金への振替を行うのに対して、税務上は、資本積立金額を減少させ資本金に振り替える処理を行います(法人税法第2条第十七号カ)。

 なお、平成16年度の地方税法の改正により、平成13年4月1日以後に、資本もしくは出資の減少(金銭その他の資産の交付したものを除く)による資本の欠損の填補を行った法人については、平成16年4月1日から平成18年3月31日までの間に開始する各事業年度の事業税に限り、資本割の課税標準の算定上、資本等の金額から資本の欠損の填補に充てた金額を控除する旨の特例が設けられました(地方税法附則9(4))。

 

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