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Q11 課税標準の算定方法 (2)付加価値額 |
付加価値割は各事業年度毎に算定し、各事業年度の収益配分額(報酬給与額、純支払利子及び純支払賃借料の合計額をいいます)と各事業年度の単年度損益を合算することにより算定します。(地方税法72条の14) 1.収益配分額 (1) 報酬給与額 各事業年度において事務所又は事業所の従業者等の労働に対して支出されるべき報酬、給料、賃金、賞与及び退職給与並びにこれらの性質を有するものの金額を合計したもの((1)+(2))で、原則として法人税において損金の額に算入されたものに限られます。(地方税法72条の15)
なお、報酬給与額には法定福利費等は含まれず、出向者給与の戻り等については、報酬給与額のマイナスとして算定すべきと考えられます。 (2) 収益配分額に係る雇用安定控除の特例 報酬給与額が収益配分額の70%相当額を超える場合には、当該超過額(雇用安定控除額)が収益配分額から控除されます。(地方税法72条の20)
(3) 労働者派遣に関する特例 労働者派遣契約にもとづき派遣労働者の派遣を受け、又は派遣を行う法人の報酬給与額については、次のように取り扱われます。(地方税法72条の15(2)) (1) 派遣労働者の派遣を受ける法人 派遣労働者の派遣を受ける法人については、当該派遣労働者に係る労働者派遣契約の契約料(これに相当するものを含む)のうち当該事業年度に係るものに75%を乗じた金額に報酬給与額を加えた金額が報酬給与額とみなされます。
(2) 派遣労働者の派遣を行う法人 派遣労働者の派遣を行う法人については、報酬給与額から、当該派遣労働者に係る報酬給与額を限度として、当該派遣労働者に係る労働者派遣契約の契約料(これに相当するものを含む)のうち、当該事業年度に係るものに75%を乗じた金額を控除して得た金額を報酬給与額とみなされます。
(4) 純支払利子 純支払利子は、各事業年度において支払うべき支払利子の合計額から、この合計額を限度として、各事業年度において支払を受けるべき受取利子の合計額を控除した金額となります。なお、支払利子は、当該事業年度の法人税の所得の計算上損金の額に算入されるもの、又は、当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上損金の額に算入されるものに限られます。(地方税法72条の16)
(5) 純支払賃借料 純支払賃借料は、各事業年度において支払うべき土地及び家屋に係る賃借料、その他経済的な性質がこれに準ずるもの(当該土地及び家屋を使用しうる期間が継続して1月に満たない場合を除く)の合計額から、この合計額を限度として、各事業年度において支払を受けるべき受取賃借料の合計額を控除した金額となります。なお、支払賃借料は、法人税の所得の計算上、損金の額に算入されるもの、又は、当該事業年度終了の日の属する連結事業年度の法人税の連結所得の計算上損金の額に算入されるものに限られます。 家屋は、住宅、店舗、工場、倉庫その他の建物で、これらと一体となって効用を果たす構築物及び附属設備を含みます。また、賃借料は、賃借権、地上権、永小作権その他の土地又は家屋の使用又は収益を目的とするものの対価として支払う金額をいいます。(地方税法72条の17)
2.単年度損益 単年度損益は、連結申告法人以外の法人の場合は、各事業年度の益金の額から損金の額を控除した金額によるものとし、一定の場合以外は、当該各事業年度の法人税の課税標準である所得の例によって算定します。連結申告法人の場合は、各事業年度の期末日の属する各連結事業年度の個別帰属益金額から個別帰属損金額を控除した金額によるものとし、一定の場合以外は、当該連結事業年度の法人税の課税標準である連結所得に係る当該連結申告法人の個別所得金額の計算の例によって算定します。ただし、欠損金の繰越控除を行わなかったものとした場合における法人事業税の所得となります。 なお、各事業年度の単年度損益の計算において欠損金額が生じた場合には、当該欠損金額を収益配分額から控除します。(地方税法72条の18)
3.国外において事業を行う内国法人の付加価値割の課税標準 国内に主たる事務所または事業所を有する法人(以下、内国法人という)で、外国にその事業が行われる場所で一定のものを有するもの(以下、特定内国法人という)の付加価値割の課税標準は、当該特定内国法人の事業の付加価値額の総額から外国の事業に帰属する付加価値額を控除して得た金額となります。この場合に、外国の事業に帰属する付加価値額の計算が困難であるときは、一定の計算により算定した金額を、当該特定内国法人の外国の事業に帰属する付加価値額とみなします。(地方税法72条の19)
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