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会社法では、株主に対する金銭等の分配(現行の利益配当、中間配当、資本及び準備金の減少に伴う払戻し)を「剰余金の配当」とし、これと自己株式の有償取得と合わせて「剰余金の分配」として整理し、統一的に財源規制(分配可能限度額規制)をかけることとしました(会461)。

現行の利益や中間配当等の配当限度額や自己株式の取得限度額の規定は分散化され、それぞれの根拠規定や上限額も異なり、複雑でわかりにくくなっています。上記の株主に対する金銭等の分配や自己株式の有償取得は「会社財産の株主に対する払戻し」という意味からは性格は同じであり、債権者保護を目的とした分配規制において、それぞれの行為毎に区別する必然性はありません。会社法ではこれらのことを踏まえ、株主に払い戻しできる場合を「剰余金の配当」と「自己株式の有償取得」に限り、これらを「剰余金の分配」とし、その分配可能額を区別することなく統一的に規制することとしました。
会社法では、資本金や準備金を減少させる行為と株主に払い戻す行為(剰余金の分配)とを明確に区分しています。商法では、資本金や準備金を減少させて株主に払い戻すことが可能でしたが(商375、289(2))、会社法ではこれを資本金等を減少する手続(会447(1))と剰余金の分配手続(分配可能額の規制)という2つの手続に分解しました。したがって、資本金等を減少させ、直ちに株主に払い戻すことはできず、剰余金の分配手続を経て株主に払い戻すことになります。株主に会社財産を払戻しできるのは、剰余金の配当と自己株式の取得のそれぞれの手続を経た場合に限られています。 |