| Q13 定時総会の開催時期 | II-Q13 |
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| 1 会計監査人を設置している場合 現行法では、取締役は定時総会の会日の8週間前までに、貸借対照表等を監査役会及び会計監査人に提出しなければなりません(商特12(1))。 大会社等においてはこの規定があるため監査報告書が早く出たのに、総会を早めることができません。決算確定の迅速化・弾力化を望む実務界から、これらに関する規定の見直しの要望が出されていました。例えば3月決算会社では、大手電気機器や商社などでは5月の連休前に決算発表する会社がありますが、連結を含め4月中に決算が固まるのに、決算報告及び利益処分承認の株主総会が6月下旬になるというのはあまりにも遅いといえます。 さらに、平成14年6月、東京証券取引所は「四半期財務情報の開示に関するアクション・プログラム」を公表、平成15年4月から開始する事業年度より部分的な四半期財務情報の開示が始まりました。この結果、決算発表から定時総会まで時間が開きすぎると、株主や債権者などの関心がより新しい情報である四半期の数字に移り、前年度の決算等への関心が薄れるおそれがあります。会社の意向によって定時株主総会の開催を早める道を設けることが望まれる環境が整ってきました。四半期情報開示の定着や投資家が適時開示を求めていることを背景に、決算発表の早期化の潮流は今後も続くものと思われます。 そこで、会社法では、監査役、会計監査人等に貸借対照表等を提出してから一定期間を経過しなければ定時総会を開催することができないとする現行の規制は廃止されることになりました(436(2))。 なお、現行の商法特例法第13条第1項で会計監査人の監査期間について4週間確保されています。この期間を短縮することも定時株主総会の開催の早期化になります。部会ではこの点について、会社と会計監査人が合意すれば短縮できることにするという提案がありました。しかし、あらかじめ関係機関の同意によって短縮した後に重大な問題が発見されたような場合、十分な監査ができるかどうかについて懸念されます。そこで、会計監査人の監査期間の最低限の保障が脅かされることとなる可能性があるような法律上の手当は妥当かについても検討されました。 結局、会計監査人に4週間の監査期間を確保することは、監査の品質確保の観点からも重要ですので、その規制は残ることになりました。なお、計算書類等の具体的な提出期限や監査期間は、法務省令で定めることになります(下表参照)。
2 会計監査人を設置していない場合 取締役が監査役に貸借対照表等を提出してから7週間(現行の小会社・有限会社は5週間)を経過しなければ定時総会を開催できないとする現行の規制は廃止されます(商281ノ2(1))。ただし、会計監査人監査と同様に監査の信頼性確保のため、監査役について4週間と法定されている監査期間については、現行のままとなるようですが、詳細は法務省令に委ねられます。 3 今後の方向性 現行法では、取締役等が監査役・会計監査人等に対し貸借対照表等を提出してから一定期間を経過しなければ定時総会を開催することができません。監査報告書が早く提出されたにもかかわらず、この規制によって定時総会を開催することができないのは、時間の無駄といえます。この規制を廃止することにより、定時株主総会の開催の早期化が可能となります。 会社は決算日後3か月以内に株主総会を開催しなければならないわけですが、今後、会計監査人を設置した大会社等においては、会計監査人と監査役会の監査報告書が提出された直後に招集通知を発送すれば、最短でその2週間後に定時総会を開催することが可能になります。決算の早期化をはかって計算書類の監査役及び会計監査人への提出日を早めれば、従来より早く株主総会を開催することが可能になります。株主にとっても、総会開催の集中化の緩和が期待できますので、より多くの総会に出席できることになり、株主としての権利行使の機会が増えます。 同様に会計監査人を設置していない会社についても、定時総会の開催時期に係る規制が廃止されることにより、早期開催が可能になります。 【定時総会開催時期早期化に係る現行法と会社法の比較】
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