| 4 ヘッジ会計 |
1.ヘッジ取引とヘッジ会計 ヘッジ対象の資産又は負債に係る相場変動を相殺するか、ヘッジ対象の資産又は負債に係るキャッシュ・フローを固定してその変動を回避することにより、ヘッジ対象である資産又は負債の価格変動、金利変動及び為替変動といった相場変動等による損失の可能性を減殺することを目的として用いるデリバティブ取引のことをヘッジ取引といいます。 ヘッジ会計とはヘッジ対象に係る損益とヘッジ手段に係る損益を同一の会計期間に認識させるための会計処理です。 2.ヘッジ会計の必要性 デリバティブ取引は、原則として時価評価され、評価差額が当期の損益として認識されます。しかし、この原則法によれば、デリバティブ取引がヘッジ手段として用いられていても、ヘッジ対象の資産・負債が取得原価評価されていれば、両者の損益は期間的に合理的に対応しないということになります。つまり、原則法のもとではヘッジ対象の相場変動等による損失の可能性が、ヘッジ手段によってカバーされているという経済的実態が財務諸表に反映されないという問題が残ります。そこで、ヘッジ対象及びヘッジ手段に係る損益を同一の会計期間に認識し、ヘッジの効果を財務諸表に反映させるヘッジ会計が必要となるわけです。 3.ヘッジ会計が適用されるヘッジ対象 ヘッジ会計が適用されるヘッジ対象は次のようなものです。 |
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| ヘッジ対象には、現存する資産・負債だけでなく、「予定取引」により発生が見込まれる資産又は負債も含まれます。「予定取引」とは、未履行の確定契約及び契約は成立していないが、取引予定時期、取引予定物件、取引予定量、取引予定価額等の主要な取引条件が合理的に予測可能であり、それが実行される可能性が極めて高い取引をいいます。 4.ヘッジ会計の適用要件 ヘッジ取引についてヘッジ会計が適用されるためには、次の要件のすべてが満たされていることが必要です。
5.ヘッジ会計の処理方法 時価評価されているヘッジ手段に係る損益又は評価差額は、原則として、ヘッジ対象に係る損益が認識されるまで資産又は負債として繰り延べる方法(繰延ヘッジ)により処理します。 ただし、ヘッジ対象である資産又は負債に係る相場変動等を損益に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法(「時価ヘッジ」)によることもできます。 6.ヘッジ会計の終了等
(2) ヘッジ会計の要件を満たさなくなった場合 ヘッジ会計の要件が満たされていた間のヘッジ手段に係る損益又は評価差額をヘッジ対象に係る損益が認識されるまで引き続き繰り延べ、満たされなくなった時点以後のヘッジ手段に係る損益又は評価差額は繰り延べることができません。ただし、繰り延べられたヘッジ手段に係る損益又は評価差額に関し、見合いのヘッジ対象に係る含み益の減少によりヘッジ会計の終了時点で重要な損失が生じるおそれがあるときは、当該損失部分を見積もり、当期の損失として処理します。 7.ヘッジ会計の例外 (1) 為替予約等 外貨建金銭債権債務等のヘッジ手段として為替予約等を行っている場合において、ヘッジ会計の要件が満たされている場合は、当分の間「外貨建取引等会計処理基準」による振当処理も認められます。 (2) 金利スワップ 資産又は負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用される金利スワップが金利変換の対象となる資産又は負債とヘッジ会計の要件を満たしており、かつ、その規定元本、利息の受払条件及び契約期間が当該資産又は負債とほぼ同一であるとみなせるようなものについては、時価評価せず、金銭の支払の純額等を当該資産又は負債に係る利息に加減して処理する方法も認められます。
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