目次 III


III.非上場株式等についての贈与税の納税猶予制度


贈与税と相続税の納税猶予の概要


 認定贈与承継会社の代表権を有していた贈与者が、経営承継受贈者にその認定贈与承継会社の非上場株式等の贈与(次の(1)又は(2)のいずれかの贈与)をしたときは、特例受贈非上場株式等に係る納税猶予分の贈与税額に相当する贈与税については、贈与者の死亡の日まで、その納税が猶予されます。

(1)  贈与の直前において、贈与者が有していた認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額が、次のaからbを控除した残数又は残額以上の場合
   a  認定贈与承継会社の発行済株式の総数又は総額の3分の2
   b  経営承継受贈者が有していた認定贈与承継会社の非上場株式等の数又は金額
その控除した残数又は残額以上の数又は金額に相当する非上場株式等の贈与
(2) 上記以外の場合 その贈与者が贈与の直前において有していた認定贈与承継会社の非上場株式等のすべての贈与


〔要 件〕
(1)  経営承継受贈者は、期限内申告書を提出する必要があります。
(2)  贈与税の申告書にこの規定の適用を受けようとする旨を記載する必要があります。
(3)  贈与税の申告書の提出期限までにその納税猶予分の贈与税額に相当する担保を提供する必要があります。
(4)  代表権に制限がある場合等は、除かれます。


〔ポイント〕
(1)  雇用確保を含む5年間の事業継続要件は、相続税の納税猶予制度にも贈与税の納税猶予制度にも課されています。
 一方、贈与税の納税猶予制度の適用を既に受けている場合で、贈与者の死亡により相続税の納税猶予制度に切り替えるときは、事業継続要件が課されていません。これは、株式と経営に着目すると、事業承継は既に完了していると考えられるからです。
(2)  この結果、事業継続要件が課される5年間のスタート時点は、贈与税の納税猶予制度を活用することにより、任意の時期を選択することができます。

 

目次