目次 I-2


2 税額計算方式の変更の検討と先送り

 次に、現行の税額計算方式(遺産取得課税を前提に、相続税の総額を遺産総額と法定相続人数等により計算する方式)については、次のような問題点があると指摘されていました。

 同じ額の財産を取得しても税額が異なる(財産取得者の水平的公平が損なわれる)場合が多いこと
 1人の相続人等の申告漏れにより、他の共同相続人等にも追徴税額が発生すること
 居住等の継続に配慮した現行の各種特例は、居住等を継続しない他の共同相続人等の税負担をも軽減する効果があるため、これらの特例の拡充は課税の公平面での不平等の増幅につながること

 そこで、この方式を見直し、本来の遺産取得課税方式に改めることによって、各人の相続税額が、取得した財産に基づき、他の共同相続人等の財産取得や税務申告の状況に左右されずに算出される方式にするとの検討が行われました。

 しかし、税額計算方式の見直しについては、課税の公平性や相続のあり方に関する国民の考え方とも関連する重要な問題であることから、幅広い国民の合意を得ながら議論を進める必要があるとして、税制抜本改革の際に実現を図るという認識のもとで、先送りされることとなりました。

 

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