日本経営コーチ協会設立にあたり





日本経営コーチ協会 理事長: 榎本 恵一


  「経営コーチ」構想が生まれたきっかけは、気鋭の経済アナリスト・藤原直哉先生が講師の「会計事務所トップリーダー養成塾(通称:藤原塾)」(株)プロス主催でした。

 我々、2005年の春から始まった第1期生に参加。全6回にわたる藤原先生の講座は座学あり、シミュレーションゲームありの非常に充実した内容で、まさに目から鱗が落ちるといった気づきの連続。事務所経営の方向性を指し示していただいた同時に、会計人として社会に果たすべき役割を考えさせられました。藤原先生の講義の根底には、日本の現状を憂う思いがあります。一部の勝ち組がいる一方で、大多数の負け組みがいる。その多くが中小企業経営者。9割を超えるこの部分を再生しない限り、日本経済の再生はあり得ない。そして、強く心を揺さぶられたのは、中小企業の復活のカギを握るのは経営者と最も近い位置にいる、あなたたち会計人だと言う言葉でした。第1期卒業生の事務所を訪問しながら、意見交換をして起業を成功に導く「経営コーチ」という本を発刊し、更に日本経営コーチ協会の発足を企てて参りました。

 「経営コーチ」的な役割を担っている会計人はたくさんいらっしゃると思います。長年顧問先で税務会計業務を行っていれば、経営者とも親しく話すようになります。その過程で相談事を持ちかけられ、経験に基づくアドバイスをする。それが評判になり、「経営の相談もできる会計人」として活躍されている方も多いはずです。各言う我々も顧問先において経営面のアドバイスを行ってきました。それがお客様の信頼につながり、顧問先を増やしてきたとも思っています。しかし、そうした動きが会計人全般に広がる気配は感じられないのです。経営のコーチングは難しいものです。まず、リーダーシップやマネジメントといった経営に欠かせない知識が足りません。その問題点を的確に伝え、いい方向に導くコーチングのスキルもない。また、所長がそれをできたとしても、職員に同様のことを要求するのは難しい。そこまでの職員教育はなかなか出来ないからです。

 そこで、経営の知識が不足しているなら、リーダーシップやマネジメントを研修で学べばいい。問題を的確に伝え、改善していくコーチングのスキルも講習で身に付けることが出来る。これらの教育を1会計事務所で行うのは大変なことですが、共通の悩みを抱える会計事務所が集まり、所内教育教材を作成し、共有することで実現可能だと確信したのです。


<日本経営コーチ協会の理念>

 ミッション(使命)
 
  当協会は、経営コーチ事務所を通じて、中小企業の経営者を元気にし、 日本経済の再生に寄与する。

 バリュー(価値)
 
  1. 経営コーチ事務所が、経営コーチ各人(社員・職員)の人材育成の促進を共成していく。
 
  2.
 
経営コーチが中小企業に対する、リーダーシップ・マネジメント・コーチング技術を磨き、経営サポートの実践を共成していく。
 
 ビジョン(将来展望)
 
  当協会は経営コーチの社会的地位を高め、その結果、経営コーチが中小企業の経営者に選ばれる存在を目指す。


榎本 恵一 (えのもと けいいち)

榎本税務会計事務所 副所長・税理士・経営コーチ
株式会社イーシーセンター 代表取締役

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