Dr.鈴木丈織の連載コラム ベネフィットドクター(R)スキルアップマインド
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経営参謀に欠かせないマインド・スキル・センスの構築

お客様企業における問題の早期発見と
解決へのアドバイス(2)


2.問題の解決法

 問題の解決には「5W2H」を必ず押さえる必要があります。5WとはWHO(だれ)、WHEN(いつ)、WHERE(どこで)、WHY(なぜ)、WHAT(何をする)ことです。そして2Hとは、HOW TO(どのように)、HOW MUCH(いくらで)のことです。

 これを問題解決に当てはめると次のようになります。

 まず、問題(WHAT)には必ず原因(WHY)があり、それが判明すれば、どう対処すべきかの対策(HOW TO)を講じることができます。しかし、対策だけでは効果がない場合が多いので、細かい具体策を明確に立案します。つまり、具体策を担当する責任者(WHO)、場所(WHERE)、期限(WHEN)、経費(HOW MUCH)をそれぞれ決めて問題処理に当るのです。


3.問題解決の手順

 問題を一つ一つ解決しても、またさらに出現する場合があります。多くの解決すべき問題をどのような手順で処理していけばよいのか、この判断を誤ると、もっとも重要な問題が後回しになったり、そのために取り返しのつかない事態を招くことになってしまいます。

 複数の問題を同時に処理する場合は、まず、もっとも大切で緊急を要する問題を三つ取り上げ、それに全力投球します。その問題が解決したら、次に重要な三つの問題を取り上げ、解決に取り組みます。このように段階的に問題を片付けていくのが賢明な方法です。

 つまり、経営者には続出する問題に重要性、緊急性の優先順位をつける判断力が求められます。また、すぐに同じような問題が再発するなら、根本的な解決が為されていないということです。問題の本質を見極め、改善・解決をするための方法を判断することが求められます。

 職場で起こる問題に対して早期解決が望まれるとき、どのような手順で解決すべきか、次の五段階を確認しておきましょう。

1)「何が問題なのか」を相互確認する
2)問題の本質を探る
3)解決案・方針を検討する
4)解決策を実行する
5)予防対策を考える

 それぞれの詳細は次回にお話しさせていただきます。