Dr.鈴木丈織の連載コラム ベネフィットドクター(R)スキルアップマインド
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経営参謀に欠かせないマインド・スキル・センスの構築

「お客様企業の推進役とチームワークの育成・強化」への
アドバイス・スキル(3)


4.社内推進役とは

 経営者のビジョンを職場に落とし込む人が社内推進役です。社員全員であることが理想ですが、まずは、社内推進役を教育、育成することが重要です。

 所長が推薦する人に、所長と一緒にまたは依頼されて、お客様企業のマインドをしっかり教育することから始めます。社内推進役として自覚ができれば、その人の言動、仕事の仕方、影響力発揮によって一般社員へ伝えていくことができます。「所長の思い」を具体的行動で実践できるのですから、社内で実績を作ることも可能です。また、他の社員からも憧れの存在となり、目標となります。

【社内推進役育成の重要性】
1. 社内推進役に自社マインドをしっかり教育することができる
2. 社内推進役を通して自社マインドを一般社員にも伝えることができる
3. 社内推進役自身が憧れの存在となって一般社員にやる気を持たせることができる

 つまり、社内の推進役を職場のリーダーまたはインストラクターとして育成することにより各業務における行動翻訳を明確にすることができます。さらに、推進役を通じて自社マインドを浸透させ、一般社員をも教育することができ、社是や経営理念等が職場に浸透していきます。社内推進役は単なる技能を教えるだけではなく、自社マインドの行動翻訳とともに技能の重要性を伝えることができます。

 そして、社内推進役が勉強会を担当する場合は、講師ではあっても「先生」というより同じ会社のベテラン社員、先輩という意識があります。新人や若い社員にとっては、その先輩が業務に精通し、仕事上必要な技能を身につけて、自社マインドを踏襲した行動を教えてくれれば、その実力に憧れの気持ちを持つでしょう。ただ憧れの遠い存在ではなく、自分の目標を明確にできる、目指す存在として身近に感じることができ、新人や若い社員のやる気を育てることにつながります。