いい税理士の7つのポイント


第4回 偉そうにしないか

 事務所内でも顧問先でも「先生、先生」と呼ばれる税理士の中には、言われ続けて感覚がマヒしてくるのでしょうか、いつの間にか「自分が偉い」と勘違いしてしまう人も少なくないようです。こうした自分のことが偉いと思っている税理士はどうしても態度に表れてしまいます。

 では、この点を見分けるためにはどうしたらよいでしょう? チェックポイントをいくつか挙げてみます。

 たとえば、社長さんが税理士事務所を訪ねていったとき、税理士本人が出てくるまでに5分以上待たせてしまうところがあります。

 どんなに偉くても、専門知識を持っていても、顧問先企業は税理士にとってあくまでもお客様です。そのお客様に少しでも嫌な思いをさせるという行為は、偉そうにしているということになります。こうした税理士は顧客満足という視点がないと言ってもよいでしょう。

 また、これまで手掛けてきた仕事や顧問先の自慢話をする人も偉そうな税理士の典型です。もちろん、このような話でも喜んで聞く顧問先企業の社長さんもいるかもしれませんが、それよりも同業他社の新鮮な話題を出したり、経営上のアドバイスについて話してくれる税理士の方が理想です。もちろん、これらの話は守秘義務を守った上でのことです。

 偉そうに自慢話だけをする税理士は、顧問先にとって、何のプラスにもなりません。

 これからは、偉そうにする税理士よりも、顧客満足を目指す税理士の時代です。

 顧問先にとって必要な情報を新聞やWebから収集して提供する、顧問先の近くに寄ることがあれば顔を出して5分でも話をしていく、あるいは顧問先の業界情報について調べておく。顧問先同士でビジネス関係が生まれそうな会社をそれぞれに紹介する、などなど。

 偉そうな税理士ではなく、顧客のビジネスをサポートする意欲のある税理士を見つけ、お付き合いしてください。