第3回 レスポンスが速いか
税理士に連絡をしてから24時間以内に折り返しの連絡がない場合、残念ながら“いい税理士”とは呼べません。せいぜい翌日まででしょう。
24時間以内に連絡がないということは、考えてみればかなり怖いことです。たとえば、会社に税務調査が入ったとします。事務所に電話をしても先生は外回りでいない。事務員さんに伝えてもいつ連絡がくるかわからない…。こんな事態を避けるためにも、普段から連絡を密にとっておくことが大切です。
もっとも、優秀な税理士は、税務調査の連絡が会社に入ってから、即答しないで、「顧問税理士に確認してから、税務調査の日を…」と回答するよう、しっかり教えていることでしょう。
それに今なら、緊急時には携帯電話もメールがありわけですから、わざわざ事務員さんにとりついでもらわなくても、税理士に直接連絡をとることも可能です。
顧客第一主義の税理士なら、名刺を渡すときに携帯電話の番号を書き添えながら、「ふだんは担当の職員をつけますが、緊急時にはいつでも私の携帯に直接電話してください」と追ってくれるはずです。
また、レスポンスが速いといっても、難しい内容の質問をしたときに、すぐに「それは無理ですね」などと即答される場合は問題です。「面倒だから“無理”と決めつけているのでは?」と疑ってしまいます。
いい税理士は難しい案件を答えるとき、「少し調べてからお答えいたしますので、2〜3日いただいてもよろしいですか? ただし、社長の業務に支障のないようにできるだけ早くしますので、ご心配なさらないでください」というふうに返してくれるでしょう。
必ずしも即答するのがよい税理士とは限りません。
緊急時にはレスポンスが速く、難しい案件にはじっくりと調べてくれるのが“いい税理士”なのです。