税理士業界ニュース
(2015年1月)

「士業によるクラウド推進協会」12月発足

開催された初イベント「プレ集会」も大盛況!

 個人事業主・中小企業経営者のクラウド導入推進を通じて経営支援を行うため、株式会社アックスコンサルティングではこのほど「士業によるクラウド推進協会」を発足した。

 去る12月18日にはプレ交流会を開催。クラウド導入推進で、経営者のビジネス成功をサポートする。クラウドの時代は近い将来必ず来る。クラウドに関する正しい情報を入手し、会計事務所とその顧問先をクラウドの大波に乗せ、ビジネスに弾みをつけられるよう、同協会では支援していく構えだ。


士業と開発ベンダー企業と顧問先企業とをマッチング

 アックスコンサルティングでは、2014年12月に個人事業主・中小企業経営者のクラウド導入を推進し、経営支援を行うネットワーク「士業によるクラウド推進協会」を発足した。「士業によるクラウド推進協会」が第一に実施することは「情報発信」。中長期的な視点でクラウドに関する最新かつ正しい情報を発信し、会員らに活用してもらい、ビジネスの成長をサポートすることに努めている。

 中小企業の経営に密接にかかわるのは、税理士をはじめとした各士業。まず士業がクラウドに対して正しい知識を持ち、その情報を顧問先に提供し、顧問先がその情報を活用してビジネスが成長する。こうした正のスパイラルを形成できるよう、同協会では会員を募集している。


プレ集会には50人以上が参加 最新のIT状況を講演で共有

 12月18日(木)には、「『士業によるクラウド推進協会』プレ集会」と題した初のイベントを開催した。当日は約30人の士業の先生方と約20社の一般企業が参加、満員御礼となる盛況ぶりからも、士業・一般企業のクラウドに対する関心の高さがうかがわれる。

 当日は、発起人であるアックスコンサルティング代表の広瀬元義、3人の理事による基調講演が行われ、同協会の設立趣意、活動の方向性、今後のクラウドやマーケティングの最新動向などが語られた。

 理事であり日本を代表するITマーケティングの専門家、株式会社クリエイティブホープ代表取締会長、大前創希氏は語る。

 「いま、100年続いた情報通信革命が終わりを迎えようとしています。変わって幕を開けるのが『クラウド革命』です。今後、企業だけではなく士業の先生方も生き残れるかどうかはこの変化に対応できるか否かにかかっています」

 14年の秋口に発表された、オックスフォード大学でAIなどの研究を行うマイケル・A・オズボーン准教授の論文「雇用の未来」は全世界に衝撃を与えた。同教授は論文内で「今後10〜20年程度で、米国の総雇用者の約47%の仕事が自動化されるリスクが高い」と発表したのだ。

 「人間が人間の仕事を奪うのではなく、システムが仕事を奪うんです。世界的に見て、仕事はどんどん安い方へと流れていきます。皆さんもこの協会の中で、クラウドを使ってどう進化してもらうかを考えてもらいたい」と大前氏は語り、講演を終えた。

 同協会発起人・広瀬元義(弊社代表取締役)は、会計業界の歴史を俯瞰し、今後の新しい雇用の形について語った。

 「これからの文化は働き方が変わると思うんです。企業に勤めないでネットだけで仕事を行ったり、雇用が増えたと言ってもパートが増えただけという統計がありますが、働き方が変わります。今の働き手は男性中心ですが、小さなお子さんを抱える女性は会社勤めはできません。どうやって勤務するか。クラウドしかありません」

 会計事務所も含めた中小企業では人材難が深刻化している。今後、主婦などの女性の活用は急務だ。その際にもクラウドは重要なポイントになる。

 「社会の流れを考えたらクラウドをやるしかないんです。IT企業の皆さんは、自分が持っている技術がいかに中小企業の役に立つのか、この協会を通じて伝えていただきたい」そう語り、基調講演を終えた。


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