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(2017年2月)

開業以来の人脈形成で紹介が増加!地道な顔合わせが信頼構築に大切

 Q−TAX新横浜駅北口店(山本孝之公認会計士事務所/神奈川県横浜市)は2016年の1年間で約20件の新規顧客を獲得した。2013年の独立開業以来、地道に築いてきた人脈が、結果として芽吹いた年だったと、所長の山本孝之公認会計士・税理士は語る。

3年で培った人脈から20件近い新規紹介を獲得

 山本氏は独立以来、人脈形成に力を入れてきた。さまざまな業種の人が集まる交流会へ積極的に参加し、幅広いネットワークを持っているキーマンを押さえていった。このキーマンが人脈構築において重要だという。山本氏は人脈づくりのコツを次のように語る。

 「初対面で名刺交換して、いきなり仕事が来るわけではありません。同じ交流会に何回も参加すると、同じ人に会うものです。何度も顔を合わせて話を重ねるうちに、信頼関係が深まり、紹介へとつながります。地道で時間がかかるプロセスですが、おろそかにしてはいけません」

 独立から3年近く経った2016年に、地道な人脈形成が結果として芽吹いた。年間の新規顧客獲得数が20件に達したのだ。そのうち8割が紹介による。また、社外取締役と地方自治体の監査という大型案件も獲得した。

 「『社外取締役をやってみたい』と周囲に常々言い続けていたところ、昨年運よくお話をいただきました。言い続けることが大事ですよね」

 また山本氏は、顧問契約を獲得するために、新設法人の設立支援にも注力した。乗換案件と比べ労力はかかるが、幅広いアドバイスができる。資金調達支援を行えば、報酬の上積みが見込めるのだ。

 「起業したばかりの方は、相談できる人がいません。親身になって相談に乗ることで、信頼されるようになります。今後は、事業内容を決めるという根幹的な部分からコンサルティングをしたいですね」

 2016年は新設法人の実績を着実に積んだことから、山本氏は「新設法人に強い税理士」とブランドを掲げることに自信がついたという。

 山本氏がQ−TAXに加盟したのは2014年12月。セミナーを開催するにあたって活用できるツール類の豊富さにひかれて加盟を決意した。セミナーコンテンツや集客ツールを制作する時間を軽減でき、重宝しているという。

 また、専任SV( スーパーバイザー)との定期的な打ち合わせにも、山本氏は価値を感じている。

 「1人だけだと日々の業務に追われ、なかなか新規獲得や目標設定などの時間をつくれません。SVと一緒に目標を設定して、それに向けて活動できることがいいですね」

2017年の課題はパートナーシップの強化

 2017年は、パートナーシップ形成の強化を課題に掲げる山本氏。これまで紹介会社経由での紹介が多かったことから、自力での新規獲得を増やすことが狙いだ。

 「今後は社会保険労務士や司法書士など他士業との提携を強めていきたいです。パートナーづくりを強化して、毎月コンスタントに新規顧客を獲得していきます。5年後に当たる2022年の目標は、売上1億円・職員数10人です」

 開業からまいてきた種が、芽を出した昨年。今年は、開花までの道筋を描くネクストステージへと、今まさに差し掛かっている。


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