(2016年1月)
所長のお悩み相談室 評価制度を導入したら、職員の給与が下がってしまう Q. 専門家に頼んで、事務所の評価制度をつくってみました。しかし、この制度通りにすると、多くの職員の給与が、軒並み下がってしまいます。どのように対応すればいいのでしょう? A. いくら評価制度を制定したからといって、職員の給与を下げるのは望ましくありません。職員のモチベーションが低下し、事務所の生産性にかかわるからです。よほど重大なミスを起こしたり、役職を解任しない限りは、給与を下げないほうがいいでしょう。 せっかくつくった評価制度なので、できればフル活用したいもの。しかし、制度に実態を合わせるのではなく、実態に制度を合わせることを心掛けましょう。 ある会計事務所では、評価制度で示した給与が、これまで支給していた金額を下回った場合、とりあえず現状通りの額面を支給しています。そして、面談を行い、評価制度にのっとった金額も提示して、どのようなスキルを積めば、実際支払っている給与に追い付くかフィードバックしています。 また、別の会計事務所はいったん評価制度を導入しましたが、なかなか実態とマッチせず、思い切って廃止しました。幸い所長先生が職員全員の人柄と仕事内容、スキルを把握しているので、面談にて評価を行い、給与を決定。双方が納得いく評価・給与を実践しています。職員20人以下ならば、このような評価も可能です。 しっかりとした評価制度は、これからの会計事務所経営には不可欠。しかし、制度を運用しているうちに、実態とマッチしなくなることも想定されます。そのときは制度を見直すタイミング。実態と合い、職員が納得できるよう、改善を重ねましょう。 [お悩み解決のPOINT!]
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